今回は、あのメタルギアシリーズを手がけ、
今冬に新たなゲーム『デスストランディング』を発売した、
小島秀夫監督が【歩荷】という職業に興味津々(?)
といった状態のようなので、歩荷という仕事をご紹介していきます。
あまり聞きなれない仕事ですが、
歩荷とはいったいどんな職業なのでしょうか?
その知られざる実態に迫っていきます。
小島監督『プロの歩荷の人とのゲーム実況』をリツイート
それでは歩荷という職業を紹介していく前に、
今回、歩荷という職業が話題になった発端をご紹介します。
先述したように、事の発端は新作ゲーム『デスストランディング』を
手がけた小島監督によるリツイートです。
【ゲームさんぽ】歩荷の人と背負うデス・ストランディング 3話 わるい歩荷〜エルダー訪問編【DEATH STRANDING】 – YouTube https://t.co/hnxzVsawCu
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) 2019年12月11日
“【ゲームさんぽ】歩荷の人と背負うデス・ストランディング 3話
わるい歩荷〜エルダー訪問編【DEATH STRANDING】 – YouTube ”
2019年12月11日にリツイートされた、このツイートが話題を呼び、
歩荷という仕事に注目が集まっています。
このツイートは、Yutubeの動画紹介の為のツイートなのですが、
あるゲーム実況Youtuberが本職の歩荷の方をゲストに呼び、
一緒にデスストランディングをプレイしていくというものです。
奇をてらった動画なのでしょうが、それに注目が集まっています。
【歩荷】ってどんな仕事?
それでは実際に歩荷という職業がどんな仕事なのか見ていきましょう。
歩荷(ぼっか)あるいはボッカとは、荷物を背負って山越えをすること、
特に、山小屋などに荷揚げをすること、また、それを職業とする人のことを指します。
歩荷は人が背中に荷物を背負って歩きで山などの自然の中を運ぶことです。
歩荷は、日本では一般に、背負子(しょいこ)に箱詰めなどした荷物などを
何段にも重ねて乗せ、その背負子を背負って運びます
なお強力(日本古来の運送業者)あるいは
剛力(いずれも「ごうりき」と読む)は、歩荷も行います。
ただ強力は登山案内も行います。
ヒマラヤ山脈等のシェルパも、重い荷物を背負って運ぶこと、
つまりボッカを行います。
アフリカや南アメリカでは荷物を紐で額に引っ掛けて背負って運ぶ人々もいます。
背負子を用いると大量の荷物を運ぶことができ、
歩荷の1回の運搬量は一般に数十kgといわれています。
時には100kg弱になることもあり、
日本では多くの強力が活躍していた富士山や立山では、
100kgを超える荷物を背負って標高3,000m程度の高所まで登る者もいました。
新田次郎の小説『強力伝』は、展望図指示盤(風景指示盤)を
標高2,932mの白馬岳山頂に白馬大雪渓ルートで担ぎ上げた
強力の実話を基に書かれています。
この展望図指示盤というのは花崗岩製で、
実に重さ50貫(約187.5kg)の部分が2基、
さらに30貫(約112.5kg)の部分が2基からなっていたとも言われています。
かつて日本ではどの地方でも広く見られましたが、
自動車の普及や道路・鉄道の発達、人件費の高騰などから徐々に減少し、
20世紀後半には直接自動車道が繋がっていない山小屋などの場所に
物資を運搬する時のみに使用されるようになりました。
しかもその後、山小屋へもヘリコプターで運ぶことが徐々に一般的になり、
歩荷の仕事はさらに減ることになります。
歩荷の仕事で生活しようとする若者はほぼいなくなり、
もともと歩荷の仕事をしていた人も歳をとり退職し、数が減ってきました。
現在、歩荷を専門職とする人を一年を通して見ることができるのは
尾瀬の尾瀬ヶ原地区のみとされています。
(白馬岳にもプロの歩荷はいるが、夏山期に限られる。)
ただし山小屋の従業員やアルバイト従業員が
臨時に(夏季などに)歩荷の仕事をすることは、
現在でも各地の山域で見られます。
また、かつては山岳の山頂に測量のための標石を設置する際にも
測量技術者などによって歩荷が行われていましたが、
昨今では新たに標石を設置・交換することは稀なので、
この歩荷がおこなわれることは稀となっています。
ただし、測量の際には技術者が山頂まで徒歩で測量機材を運ぶことがあり、
こうした歩荷は今でも行われることがあります。
また、山岳での高層気象観測も機会が減りつつある上に、
山小屋向け運搬同様に、多くの場合はヘリコプターで運ばれるようになっています。
【歩荷】ってどうやったらなれるの?バイトはあるの?
それでは実際に歩荷のなり方、バイトの仕方などをご紹介します。
先述したように歩荷の仕事がなくなりつつある昨今ですが、
それでも一定以上の需要はあるようです。
歩荷を生業とする時に、
先ず一つ目として【日本青年歩荷隊】というものがあります。
ここでは、全国の山岳の歩荷を募集しており、
応募条件は『山を愛し、登山における最低限の体力を有する満18歳以上の方』とあります。
日当は10,000円からで能力に応じて順次昇給があるようです。
本職で歩荷を行いたい方はこちらがオススメです。
更に歩荷にはアルバイトもあります。
日本各地の山岳でシーズンによって
限定で募集しているところもあるようです。
特に山小屋のアルバイトと兼務で募集しているところがほとんどです。
八ヶ岳中信高原国定公園
八ヶ岳オーレン小屋では以下のような募集をしています。
長期:4月下旬~11月上旬 男女3名
短期:7月1日~9月上旬 男女2名
※体力があり、何事にも一生懸命頑張れる方、タバコを吸わない方を募集しています。
年齢 20~60歳
日給 7,300円~8,500円※経験により優遇
3食付(1日500円自己負担)
繁忙日手当(晴天時のイベント、連休、7~8月の土曜日等)
各種保険完備
交通費支給(当社規定料金、契約満了時)
それぞれの山岳地帯によって募集は異なりますので、
地元に近い山岳アルバイト先を探してみるのもいいでしょう。
まとめ
今回は歩荷という職業をご紹介しました。
歩荷という仕事は今まではなかなか
認知されていない職業でしたが、
小島監督のリツイートによって注目を集めています。
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