中国で肺ペスト発生!!感染力&致死性が高い!日本への影響は?

サイエンス

 

11月14日、中国・北京市の病院で2人の患者が肺ペストと診断されました。

2人は内モンゴル自治区の住民と言うことで、現在1人は重体と言うことです。

今回は中国で肺ペスト発生!!感染力&致死性が高い!日本への影響は?




中国で肺ペスト発生






中国の内モンゴル自治区の住民2名が肺ペストを発症したことが11月12日に判明しました。

現在は北京市内の病院で治療を受けています。

但し、1名はかなりの重体とのこと。

肺ペストは飛沫感染などで人から人へと感染拡大する可能性があります。


当局は2人と濃厚接触した人の追跡や隔離措置をとっており、
感染の拡大は現在確認されていないとしています。

日本の厚生労働省のサイトなどによるとペストは主に
保菌者の唾液などが感染経路の肺ペストと、
ネズミなどからノミを介する腺ペストに分けられています。

肺ペストは高熱や重い肺炎などを起こし、
命に係わる場合もあるため早期の治療が重要だと言います。



ペストの最近の発生例



ペストは今やむかしのびょうきとおもわれがちですが、
実は2000年以降も世界で症例が報告されています。

決して過去の病気だとは言えないのです。

地域的にはアメリカ合衆国、ペルー、マダガスカル、
コンゴ民主共和国などでは毎年発生報告があるほどです。

2017年にはマダガスカルの都市部で肺ペストのアウトブレイクがあり
2300人以上の感染者と200名を超える死者がでました。

日本では明治から昭和初期にかけて散発例はあるものの
大規模な流行はありません。



肺ペストとは?

 

ペストは腸内細菌に属するグラム陰性桿菌のペスト菌による細菌感染症です。

日本では強制隔離し得る数少ない法定伝染病です。

日本では1926年以降発症の報告はありません。

発症には地域性があり、
I.南アフリカ~マダガスカル地方、II.ヒマラヤ~インド北部、
III.中国雲南省~モンゴル、IV.北米ロッキー山脈地方、
V.南米アンデス山脈地方に多いと言われています。

また、ペストには種類があります。

1)源発性に起こる肺ペスト

2)腺ペストなど経過中に血行性に転移して2次的に起こるペスト性肺炎

などがあります。



*日本における流行

輸入ペストに起因する大阪における第一回のペスト流行(1899~1900)では、
肺ペストによって医者やその家族などにも感染者が出ています。

入院患者161人中、全治に至ったのはわずか15人と言う悲惨な結果となり、
1900年12月に収まります。

第二回も大阪での流行で1921年4月に1人の入院患者をもって
国内感染者の最後となっています。


*病態と診断

発症は突然悪寒などを伴う高熱で始まり、激しい頭痛と四肢痛、めまい、嘔吐、
意識障害などが出現し、急激に心不全や循環障害に陥ります。

肺炎で一番多いのは腺ペストで、全体の84%を占めています。

死亡率が高いのは、ペスト敗血症と肺ペスト及び2次的に起こるペスト肺炎です。

初発症例の診断は困難で鑑別診断が必要ですが、流行になれば診断は容易になります。



*肺ペストの特徴

二次的に発症することがほとんどです。

症状は菌の発露後1~6日後から起こり、強烈な頭痛と高熱、
呼吸困難、胸痛、咳嗽、喀痰などが生じます。

臨床的に熱烈な経過を呈する以外に、嘔吐、腹痛、
下痢などの消化器異常の症状が伴うのが特徴です。

死亡率は極めて高いと言えます。



*治療

発症後速やかに治療が開始されないと予後が非常に悪くなります。

ペストにはペニシリンは無効ですが、ストレプトマイシン、カナマイシン、
クロラムフェニコール、テトラサイクリン、サルファ剤などが有効です。

それ以外には対症療法、外科的治療なども必要になってきます。




重傷敗血症や肺炎例ではDICやショック対策にヘパリンや
グルココルチコイドの静脈注入が必要です。

手指や四肢末端、皮膚などの循環不全、壊死などには外科的対応が必要になります。



日本への影響は?


現時点では今回の中国の2例から日本国内へ波及する可能性はほとんどありません。

肺ペストの場合はすぐに重症化し、24時間~72時間で死に至る可能性が高いため、
中後国内から病原菌が国外へ出ることはほぼあり得ないと見て良いでしょう。


感染力が異常に強いにも関わらず、現状で感染者が見付かっていないと言うのも
感染の抑え込みに成功したと言えます。

万が一、日本国内でペストが発生した場合には、特定感染症指定医療機関、
第一種感染症指定医療機関と言う政府に指定された医療機関で隔離され、
しっかり感染対策をした上で抗菌薬による治療が行われることになります。

ですが、近年日本国内ではペスト菌は一切見つかっておらず、
国外でペストの報告があっても、ほぼペストに罹る心配はなさそうです。



まとめ

今回中国国内で致死率が異常に高い肺ペストの感染者2人が見付かりました。

ですが、この2人の男性がいた内モンゴル自治区では2人以外に発症者は出ておらず、
一応は感染を抑え込むことに成功したようです。

もちろん、国外へ出ることもなさそうですので日本では感染する恐れはありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました