日本が打ち上げた人工衛星として注目を集めた、“はやぶさ2”ですが、
ついに地球に帰還するとの情報がはいりました。
今回ははやぶさ2が、“いつ”“どこに”帰ってくるのかを解説していきます。
○そもそも“はやぶさ2”って?
日本が打ち上げた人工衛星として世界中から注目を集めている“はやぶさ2”ですが、
実際どんな人工衛星なのか?確認していきましょう。
“はやぶさ2”は、小惑星探査機「はやぶさ」(第20号科学衛星MUSES-C)の
後継機として宇宙航空研究開発機構 (JAXA) で開発された小惑星探査機です。
地球近傍小惑星 「リュウグウ」への着陸およびサンプルリターンが計画されています。
「はやぶさ2」という名称は探査機を用いる小惑星探査プロジェクト名にも使われています。
2014年12月3日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場から
H-IIAロケット26号機で打ち上げられました。

○はやぶさ2の偉業
日本の探査機「はやぶさ2」は3年半かけて小惑星「リュウグウ」に到着しました。
岩石を採取するため2度の着陸に成功、
小惑星「リュウグウ」の岩石の破片や砂を採取するなど、大変な偉業を成し遂げました。

そんなはやぶさ2が、およそ1年半にわたる探査を終えて、
地球に帰還するための準備を進めています。
13日は午前10時すぎに姿勢を制御するためのエンジンを噴射して
「リュウグウ」から遠ざかり、今月20日からおよそ2週間、
メインエンジンであるイオンエンジンの試験運転を行ないます。
来月3日以降にイオンエンジンを本格的に噴射して地球に向かう計画です。
また、「リュウグウ」から遠ざかる際に「お別れ観測」として搭載しているカメラで、
「リュウグウ」の最後の撮影を行うとしています。
そして「はやぶさ2」は来年11月から12月に、
着陸で採取したとみられる「リュウグウ」の岩石の破片や砂が入ったカプセルを
分離して、オーストラリアの砂漠地帯に落下させる計画です。
その後、岩石の破片などは国内の研究者などが詳しく分析することになっています。
「メインエンジンは1年半動かしていないので、
しっかりと試験をしてから本格的に地球に向かわせたい。
カプセルを地球に落下させるには高い精度が求められるが、
分析する研究者のために帰還を成し遂げたい」
と、JAXAの津田雄一プロジェクトマネージャは話しています。

○“はやぶさ2”はいつどこに帰ってくるのか?
それでは気になる、“はやぶさ2”の帰還の時期と場所ですが、
JAXAより発表された予定だと2020年の12月頃になるようです。
意外とまだ先だと感じた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そして帰還地点ですが、オーストラリア南部のウーメラという
砂漠地帯を予定しているようです。
これも意外に感じる方も多いかもしれませんが、
日本で打ち上げた人工衛星を海外に落とすのですね。
そもそも日本では打ち上げの設備ができ打ち上げられたとしても、
他国のような国土面積があるわけではなく、
特に山国と呼ばれる日本は着地地点にはもっとも適さない国といえます。
○帰還時の盛り上がりの予測
来年の12月に帰還を控えた“はやぶさ2”ですが、
帰還時には世の中ではどういった盛り上がりを見せるのでしょうか?
初代機である“はやぶさ”が帰還したときの様子を見ながら、予想してみましょう。
初代機である“はやぶさ”が帰還したのが2010年6月13日でした。
翌14日にはカプセル回収にも成功!
当時の菅内閣の閣僚からは偉業として絶賛する発言が相次ぎ、
2011年度の予算では増額を検討する意向も示されるほどの
大注目と好評価を得ていました。
それだけ日本にとって宇宙事業というのは注目されるものであり、
特にプロジェクトしている人たちにとっては“誇り”とさえ言えそうです。
しかし、これらの発言に対し、読売新聞は「現金すぎ」と
民主党政権を批判的に報じました。
一方、科学ジャーナリストの松浦晋也は、
はやぶさ後継機に予算が付かないは政権の問題ではなく、
2007年度の予算折衝で「はやぶさ2」計画側が要求した予算をJAXAが退けた事実を踏まえ、
JAXAの組織内部の問題のため開発が順調に進んでいないことが原因と思われる、
と指摘しました。
また、宇宙開発の有識者会議でも
「(はやぶさの)人気で計画を決めるのはおかしい」とする指摘が出ました。
「はやぶさ」が地球に帰還した翌日には、オンライン署名サイト『署名.TV』にて、
はやぶさ2の予算増額を求める嘆願署名が開始され、
最初の1週間の時点で1万5千通を超える署名が集まりました。
このように、“はやさぶさ2”は国家プロジェクトとして期待度とは別にも、
世の中の人気を集めています。
○まとめ

今回はJAXAからの発表による、“はやぶさ2”の帰還情報に関してご紹介しました。
また翌年2020年の12月頃には更なる盛り上がり、話題となるでしょう。
そのときを楽しみに待ちましょう!
コメント